テノカタチ アイノカタチ
【事務員さんの不定期通信】 2026年8月18日 掲載
お盆過ぎたら秋って誰が言ったのでしょうね??
昔は涼しかったかもしれないけど、この温暖化まっぐらの地球上はそんなことないね。
暑い。暑い。暑い。
以前勤めていたどこかの会社で始業前にみんなで「暑いねー」と言っていたら、古参の上司に
「暑い暑い言うな怒」と怒られましたが
表現の自由はいずこへ?? 暑いから暑いと言ってはいけないとは。あなた何様??
それからはその上司に聞こえるように「さむーさむー、おおぅさむいーぶるぶる」と連呼してやった。
実に平和な会社でした。若かったね私も。
今日も唐突にこんにちは。事務員さんです。
さて、またピアノの話で恐縮ですが(他の楽器はやったことがない)、今回は手のかたちについてウンチクたれようと思います。
事務員さんは、自慢じゃないけどピアノにはまったくもって向いていない手をしています。小さいです。
手のひらの部分も小さければ、指なんか珍竹林(おもしろい変換だからそのままにしておく)
高校2年生になっても、白鍵のオクターブなんか必死の形相でやっとこカスる程度でした。
それなのに、そんなもみじみたいな手なのにさ、「卵を持っているようなかたち」をして、「そのかたちを保ちつつ」
「指を広げて」って、それなんの拷問なん? どっちやねんて話。
でも前述のコワい先生にそんなこと言えたもんじゃない。言われた通りにやってみて、結局、
瞬間移動するハエトリグモみたいにしかならないのよね。
だから音はもちろん途切れるし、だいたい、見た目が優雅じゃない。
ピアノなんて、弾く時にちょっと斜め上向いちゃったりなんかして、自分とピアノが紡ぎ出す音色に、そっと耳を傾ける・・・
なんてことしてたら間違えるからね。
そんな私の「手のたまごすりこみ」から解放してくれたのは、鉛筆の尻で叩くコワい先生の次に習い始めた、もの静かな先生。
「届かないなら、自分の楽なかたちで弾いていいの」

へっ?
初めは何を言われているのか理解に苦しみました。
先生「ちょっと指を寝かせてみて。いや、反らせないように、第一関節と第二関節はへこまないように注意して、第三関節を低い山のかたちに保ちながら、そこにある骨と骨の間をぐっと広げるの」(注文が多い)
ちょ、何?骨と骨の間を広げる?
事務員「いででででででで」
先生「いや、そういうつもりになる、というたとえ・・・」
事務員「むむむむむ」(手に念力を送る)
先生「ほら、オクターブらくちんでしょ?」
あれ?ほんとだ。オクターブ連打できた!
人にはそれぞれの顔かたちがあるように、それぞれのテノカタチがあるってことなんですよね。
かのグレン・グールドさんも、椅子の高さも手のかたちもヘンテコだったのに素晴らしいピアニストだったし(言いたい放題)
先生「良い音が出せたら、それでいいの。どういう手の使い方をしたら、どんな音が出るか、
そういうことを考えられるようになれるといいね」
けだし名言。思わずメモしたくなった。
指フニャフニャは困るけど、ハエトリグモのテレポーテーションみたいに固まっている生徒さんがいらっしゃったら、
一度、力を抜いて、楽な方法で弾いてごらんって、言ってみるのも良いのかも。
指と指のあいだに、あくびをさせるように、ぐいーーーーーんって伸ばしてみて、リラックスさせてみる。
そして、骨と骨の間に念力をかける。ついでに、手首も柔らかく。プリンみたいに。
もしかしたら、うまくいくかも(そのときは)
そうやって、ピアノを好きになってくれたらいいよね。
